1.建築家の価値
建築家の職能の一つは、与えられた予算以上のものをつくりだすことであると考えています。
同じ予算でも、プランを検討したり、窓の位置を変えたり、素材を選定したりするだけで空間の質は格段に上がります。
例えば、一般住宅で使っているような安価な建材を工夫、納まりの検討によって、あたかも高級なものであるように見せる設計は、建築家でなくては行えません。
設計という「形のない物」に価値を見出していただくことで、完成した「モノ」の価値や満足感は遥かに大きくなります。

2.完全な自由設計
設計事務所が住宅を設計する上でのメリットの一つは、設計の自由度が高いことです。
私たちには「標準仕様」というものがなく、計画の都度最適な構造方式・素材・設備機器・納まりを検討します。
nLDKといった間取りの既成概念に従った設計をする必要もないため、建て主の希望に合わせて、大空間の設計といった自由な設計ができます。
また、設計者として自分たちのデザインを大切にしたいと考えています。
そのデザインが計画の自由度を損ねるものであってはいけません。
デザインへのこだわりや住みやすさなどのバランスを常に客観的に考え、建て主が心地よく感じて頂けるような設計を目指しています。

3.互いに理解を深める
完成した住宅の質が良いことは大前提として、住宅の出来上がるまでのプロセスは最も大切であると考えてます。
そのため、私たちは家づくりの過程で、建て主とのコミュニケーションを大切にしています。
打ち合わせを積み重ねながら設計をすすめることを大事にし、定期的な進捗状況の報告も心がけています。
私たちの作るものは一品生産品であるため、なるべくわかりやすい説明を心がけています。
図面やスケッチ以外にも、CGや模型等を使ってご説明をいたします。
適材適所で模型のスケールを1/100、1/50、場合によっては、1/20、1/5、1/1などと変えながらつくります。
3DCGの雰囲気だけで分かったように感じてしまうこともあるので、模型作りは大事にしている部分の一つです。

4.設計施工分離
私たちは「施工者や不動産業者から独立した立場の設計者」です。
設計事務所は施工者の利益にとらわれず、施工者から独立し、建て主の代理としてプロジェクトを進めます。
私たちはすべてのプロジェクトで、設計事務所としての独立性を堅持します。
現場が始まると設計図書通りに工事が進んでいるか確認する「工事監理」を行います。
私たちは施工者の仕事内容を、建て主の代理としてチェックし、建物の品質を維持します。
工事監理によって、完成時の出来栄えが全く変わってしまうため、とても大事な工程です。

つづき「設計事務所で家を作るメリット2」
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